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藁灰釉小壺
(わらばいゆうこつぼ) |
筑前・高取窯(内ヶ磯窯) Chikuzen, Takatori
ware
福岡県 Fukuoka Prefecture
1610〜20年代
口径10.9 高11.7 底径7.1
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藁灰釉を厚く掛け流した小壺には、豊かに張った胴から腰にかけて、轆轤による篦削りの跡が意識的に残されている。このため施釉部分は、白の微妙な陰影が線条文を生みだし、さらに茶褐色に発色した口縁部と無釉の底部から高台にかけての荒削りな素地の暗褐色が器の天地をまとめて、水指の風格を生む。かつては「斑唐津」とされたが、福岡県直方市の内ヶ磯窯跡の発掘調査により、筑前・高取焼の初期の伝世品と考えられるようになった。 |
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