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藁灰釉筒茶碗
(わらばいゆうつつぢゃわん) |
豊前・上野窯(釜ノ口窯) Buzen, Agano ware
福岡県 Fukuoka Prefecture
1600〜30年代
口径8.9 高10.5 高台径5.9
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底部から口縁部まですっきりと筒形に作った茶碗には、轆轤目が残され、藁灰釉の不透明な白の下から茶褐色の線条文が見え隠れし、釉全体に細かい貫入が入る。てらいのない率直な作行に、茶碗としての品格がひかる。底部は無釉で、高台際の鋭い削りに対して、高台内は浅く削る。のちの所蔵者「信榮」は、箱書のなかで大名物の高麗茶碗「挽木鞘(ひきのさや)」の筒形の影響があるとみているが、いかがなものであろうか。 |
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