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鉄絵筒茶碗
(てつえつつぢゃわん) |
豊前・上野窯(釜ノ口窯) Buzen, Agano ware
福岡県 Fukuoka Prefecture
1600〜30年代
口径10.3 高9.3 底径6.3
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上野焼・釜ノ口窯は、慶長7年(1602)以降に朝鮮陶工尊楷(そんかい)が開窯し、千利休に茶の湯を学んだ藩主細川忠興のもとで味わい深い質朴な陶器を焼いた。寛永9年(1632)、藩主の国替にともない肥後へ移窯するまで続いた。全体に薄くかけられた透明な灰釉は、淡灰色あるいは枇杷色に発色し、胴の上下に2条ずつめぐらした鉄絵の圏線で簡素な筒形の茶碗を引き締めている。高台畳付は釉をぬぐい、高台脇に指痕らしい無釉の部分が残る。 |
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