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風俗三十弐相 かいたさう
風俗三十弐相 かいたさう
月岡芳年 C国立国会図書館所蔵
絵で見るやきものの世界
江戸の暮らし
《その2》
参考作品
染付象文植木鉢
染付象文植木鉢
19世紀前半
C佐賀県立九州陶磁文化館所蔵
※参考作品は必ずしも、 絵画に描かれている場面と同年代とは限りません。ご了承ください。
 最近のガーデニングブームで、休日ともなると園芸センターなどはたくさんの人で賑わっています。日本人は植物好きなようで、江戸中期頃から武家だけではなく庶民の間でも園芸が盛んに行われていました。江戸では駒込や巣鴨一帯が一大園芸センターだったようです。1860年・1861年に来日したイギリスの植物学者ロバート・フォーチュンは「世界のどこへ行ってもこんなに植物を売り物として栽培しているのを見たことがない」と驚いたという逸話があるほどです。園芸の主流は鉢物だったそうで、初めは甕などを二次的に鉢として利用していましたが、江戸後期には専用の植木鉢が生産されていたそうです。この陶磁器の植木鉢は現代のものと同じく、底に穴が空いています。絵の女性が手にしている植木鉢は、小振りながらも手の込んだ絵付けが施されたおしゃれな物です。

その1その3
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