最近のガーデニングブームで、休日ともなると園芸センターなどはたくさんの人で賑わっています。日本人は植物好きなようで、江戸中期頃から武家だけではなく庶民の間でも園芸が盛んに行われていました。江戸では駒込や巣鴨一帯が一大園芸センターだったようです。1860年・1861年に来日したイギリスの植物学者ロバート・フォーチュンは「世界のどこへ行ってもこんなに植物を売り物として栽培しているのを見たことがない」と驚いたという逸話があるほどです。園芸の主流は鉢物だったそうで、初めは甕などを二次的に鉢として利用していましたが、江戸後期には専用の植木鉢が生産されていたそうです。この陶磁器の植木鉢は現代のものと同じく、底に穴が空いています。絵の女性が手にしている植木鉢は、小振りながらも手の込んだ絵付けが施されたおしゃれな物です。 |
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