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絵で見るやきものの世界
江戸のうまいもんと食器
《その3》
誂織当世島 金花糖
誂織当世島 金花糖
錦絵
19世紀中頃
歌川国貞
C名古屋市博物館所蔵
 子供が「見せて見せて!」といわんばかりに覗きこんでいるのは、染付の皿に入った砂糖菓子です。皿の見込みの縁や高台には雷文様のような模様が描かれています。写真は白黒なので分かりにくいのですが、染付の皿に盛られたカラフルな砂糖菓子は、おやつの時間を楽しく演出したことでしょう。お菓子や果物を「おやつ」として食べる習慣は江戸時代に始まります。「おやつ」という言葉は、八つ刻(やつどき)つまり、午後二時頃に食していたことからきています。江戸初期には、葛餅やわらび餅が流行し、中期になると金鍔焼や大福餅などのお菓子が流行りました。

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