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いよいよ開幕 有田陶器市
■平成15年5月1日 天気:晴れ

シニア世代も負けちゃあいられません!無理しないようにね。

 5月1日は平日とあって、初日と比べると若干人出も少なめ。とはいっても15万人のお客さんだったのだそうです。お仕事や学校のせいか、家族連れや若い人は少なめ。反対に中高年女性グループや、老夫婦といったシニア世代のお客さんが非常に目立ちました。そのせいか、休憩所はどこも満員で、小さな路地の日陰にまで座り込んでいる人も。とはいえ、さすが目が肥えていらっしゃるので、老舗窯元さんはそんな世代の方でいっぱい。また皆さんきちんと情報チェックされているのか、陶山神社など陶器市を少し離れた名所などにも足を運ばれていました。
 とある老舗窯元さんでは、JR有田駅からかなり遠いのに「マップ上だと近く思えたから」と歩いて訪ねられたお客さんが多かったとか。しかもそういう方たちは、ほとんどシニア世代の方だったそうです。「かなり時間をかけて徒歩でいらしたので、気の毒で…」とは窯元さんの談。福祉施設や老人施設から団体で遊びにいらしたお客さんも見かけました。せっかくの楽しいイベントだもの、小さな子ども連れや体が不自由な方にもめいっぱい楽しんでもらいたいですよね。
また陶器市へのお客さんは個人客だけではなく、JRや各種旅行会社のツアーでいらした方も多かったよう。みなさんお揃いのツアーバッジを付けていらっしゃるので、よくわかる。一度そのグループから道を聞かれたのですが、「ツアーで時間が限られているから、効率のいい周り方があったらいいんだけど」とおしゃっていたのが印象的でした。


この日のメインイベント皿踊りパレード。晴れ時々車で中断…

 5月1日のメインイベントは有田独特の「皿踊り」のパレードがありました。11時から泉山ロータリー付近を出発し、役場方面へ下っていくとのことで、その時間になると私もちょっとそわそわ。音頭が聞こえて、踊り子さんたちの姿が見えると、お客さんは買い物そっちのけで、パレードに拍手!「皿踊り」とは、有田ならではの踊りで、両手にお皿を2枚づつ持って、ちょうどカスタネットのように「カチャカチャ」音を立てながら、踊るもの。
 そこで私の連れが、道を空けるためと、パレードを見るために、とあるお店の前に立っていたら、お店の方から怒られたのです。「うちの前に立たないでくれ。買わないのならよそへ行って!」ですって!びっくりです。ほんのちょっとの時間なのに…。そのお店の方は他のお客さんにも同じことを言っていたらしく、奥様軍団と小競り合いになってました。
またスタート時間からパレードが来るのが遅いなと思っていたら、二曲ほど踊ったら、後ろに並んでいる車を通すためにパレードを中断していた模様。時間がかかるわけです。


お買物最前線・仁義なき戦いに有田っ子も巻き込まれる?

 陶器市期間中は、ほんとに有田の皆さん老若男女ががんばっていらっしゃいました。特に目立ったのは子どもたち。この日は平日だったので、学校の課外授業の一環で小学生が街角リポーターをしていました。また有田町役場の特設ステージでは地元中学生のブラスバンドが素晴らしい演奏を披露。そして有田工業高校生を中心に、陶器市の様子をインターネットを使ってライブ中継をするという、画期的な取り組みも行われていたんですよ。さらに地元の高校生たちは期間中、駐車場整理からゴミ拾い、お店のお手伝いと様々なところで朝から晩までがんばっていたのでした。
 ところが店先にいる子は、お買物最前線の場所であるがゆえに、仁義なき戦いに巻き込まれる?!お手伝いの子たちは、ほとんど日の当たる店先にいるもんだから、最初に接客するわけです。
「ちょっと、これは電子レンジに使えるの?」「まとめて買うから安くできない?」「子どもに言っても仕方ないわ。お店の方はどこ?」などと言う、お客さんの応対にドキドキしている様子が手にとるようにわかる!ほんとにみんな、ご苦労さまでした!


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