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冬・ほっくり土鍋
《その2》

土鍋ができあがるまで
 土鍋はやきものの一種。ということでその製作工程も、基本的には普通の陶磁器と同じなのです。ただ、土鍋は調理器具なのでその分、普通の陶磁器と比べ耐火度の強さが求められます。そこで耐火性のある原料(土)を工夫しながら製作するのが大きなポイントだとか。今回、有田で土鍋を専門に製作されている「安楽窯」さんにおじゃまして、土鍋のできるまでをリポートしました。

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 安楽窯さんでは、土鍋製作のポイントとなる土を独自でブレンドしているとのこと。この土を使って土鍋を作りますが、型を使った製作方法を見せていただきました。写真はお鍋の型。これを使って土を成型します。
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 まず専用のろくろ台の上に、先ほどの型を支えるドーナツ型の台をのせます。手で軽く叩きながらこの台がろくろ台の中央にくるように調節します。
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ドーナツ型の台の位置が決まったら、動かないように粘土で固定します。
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ドーナツ型の台に、土鍋の型をセットします。
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型の中に土をいれ、まんべんなく土が広がるようろくろを回しながら手で押さえたり、叩いたりしながら整えます。
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土がまんべんなく伸びたら、上から専用の金属性の押さえをあてます。こうして余分な土を取り除き、土の表面が滑らかに成形されていきます。
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これで鍋の成型ができあがりました。
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このあと生乾きの状態まで乾燥させてから、型から抜き出します。そして削りや彫りなどの装飾がある場合はここで施します。その後しっかり乾燥させます。
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カナと呼ばれる刃のついた道具で削ったり、研磨紙などを使って表面を滑らかに整えます。
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次に釉薬をかける施釉を行います。釉薬をかけない底の部分にはあらかじめ、釉薬を弾くような処置を行っています。この後再び乾燥させて、本焼を行います。
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窯で本焼。1250度で24時間かけて焼きあげます。焼成後はある程度熱が自然に下がるのを待ちます。写真はできあがったお鍋をまさに窯から取り出そうとしているところです。各工程は職人さん一人一人の手によって熟練の技で丁寧に仕上げられていました。
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取材協力先
■安楽窯
(佐賀県西松浦郡有田町西部南原 電話0955-42-4015)
窯業用耐火炉材のノウハウを生かし、熱負荷に強い土鍋及び窯業材料の製造販売を行っています。
土鍋は各種サイズや様々な用途のものを幅広く製造しています。
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