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ザ・コレクション 海を旅したやきもの"
《その4》
「コンプラ」とはポルトガル語の「コンプラドール(comprador)」に由来するもので、「仲買人」という意味があります。17世紀前半頃、長崎の商人たちは「金富良社(こんぷらしゃ)」という組合をつくって、東インド会社を介し日本製品の輸出を行っていました。その輸出製品の中に醤油も含まれており、当時醤油の容器として用いられていたものが通称「コンプラ瓶」と呼ばれている瓶です。これは染付で文字がかかれた徳利形の瓶で、主に波佐見で生産されていました。
 コンプラ瓶の大きさは高さ20cm程で、口はコルクの栓で密閉されていたようです。瓶の上部には呉須で「JAPANSCHZOYA」とかかれています。「ZOYA」が醤油のことを指しています。瓶の下部に「CPD」とかかれているものもありますが、これは「コンプラドール」の略です。中には「JAPANSCHZAKI」とかかれたものもありますが、これはお酒を入れていたものだそうです。
コンプラ瓶は日本からヨーロッパへ醤油を運び、フランスのルイ14世も醤油を好んで料理に使わせていたとか。またロシアの文豪トルストイは、コンプラ瓶を一輪差しとして使っていたという逸話もあります。
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資料提供先
■佐賀県立九州陶磁文化館 佐賀県西松浦郡有田町中部乙3100-1 電話0955-43-3681
■有田町(蒲原コレクション) 佐賀県西松浦郡有田町岩谷川内二丁目8番1号 電話0955-43-2101
■波佐見町陶芸の館 長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2255-2
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