■志田の蔵陶器市

《場 所》
志田陶磁器株式会社
(藤津郡塩田町久間乙3242-3 長崎自動車道・武雄北方インターより車で10分)
《日 時》
平成15年4月29日〜5月6日(予定)
《問合せ》
志田陶磁器株式会社 電話09546-6-2202
(※詳細は各問合先へお問い合わせ下さい。)
 藤津郡塩田町にある志田陶磁器株式会社。こちらは明治42年から陶磁器の卸業を行ってきた佐賀県内でも老舗の商社です。木造・瓦づくりの展示資料館と白壁の蔵が販売所になった、通りでもひときわ目立つ建物です。この蔵は佐賀県快適建築賞特別賞を受賞した建物で、大正時代に建てられた蔵だそうです。そんな古き良き時代の空気を味わいながらたくさんの焼き物と出会える陶器市です。

 掘り出し物コーナーでは均一セールが開催されていたり、また一級品もお得な割引価格で販売されています。ディスプレイもとても素敵で、お家で器を使う時のヒントにもなります。お店のあちこちには昔つくられていたという火鉢などもディスプレイされており、レトロな雰囲気が楽しめます。また現代の器だけでなく、昔つくられていたお茶碗なども販売されているのも見逃せません。有田焼をはじめとする肥前地区のやきものがずらりと並んでいますので、迷ったときはお店の人に相談しましょう。みなさんとても親切に応対してくれます。また併設されている志田焼資料館も見学してみてください。佐賀県内の陶芸作家作品や、志田焼の歴史がわかる陶磁器資料が展示されています。

 志田焼とは塩田町内の東山・西山でつくられていた陶磁器のことをいいます。はじめは陶器をつくっていましたが18世紀半ば頃から磁器の焼成も行われるようになります。皿製品を中心に様々なサイズの染付皿が大量生産されており、それ以外の製造は極端に少なかったことが特徴です。大正から昭和にかけては、火鉢や徳利などの日用雑器が生産されていましたが、戦時中は軍用食器や防衛食器なども生産されています。現在「志田焼」と称されるやきものの生産は行われていませんが、町内では陶土製造や人形をつくる窯元が残っています。志田の蔵陶器市では有田焼をはじめとする肥前地区のやきものを購入することができます。
■志田焼の里博物館
 志田の蔵陶器市の会場から歩いて3分ほどのところにある、志田焼の里博物館。ここは大正から昭和初期に実際に磁器工場として使われていた工場をそのまま保存した貴重な博物館です。大きな重油窯や石炭窯は迫力満点です。今にも職人達の活気が聞こえてきそうな雰囲気そのままに保存されている博物館です。
●日本酒
 やきものをはじめ職人の町として知られる塩田町。酒の職人として杜氏や蔵人たちが、地元の米と水をつかって伝統の味をつくっています。佐賀県一の生産高を誇る酒造元も塩田町にある、まさに日本酒のふるさと。特に銘酒「東長(あずまちょう)」はマッカーサーも愛飲していたという逸話があるほどです。秋の夜長に塩田の酒を一杯…、いかがですか?
・お問合わせはこちら:塩田町商工会 電話09546-6-2555
●逸口香(いっこうこう)
 塩田は江戸時代から菓子つくりが盛んだった所でもあります。慶応二年に描かれたという町絵図にもしっかりお菓子屋さんが並んでいるそうです。そのお菓子の中でも佐賀の郷土銘菓なのが「逸口香」。このお菓子は中が中空になった珍しいお菓子で、長崎街道を通ったポルトガル人が伝えた製法をベースにつくられたものだそうです。ちょっと固めの食感で、生姜の香りがする黒砂糖の素朴な甘味はやみつきになりそうです。
・お問合わせはこちら:塩田町商工会 電話09546-6-2555
●うったち汁
 塩田名産のだんご粉を使い、くじらの旨味がたっぷり入った、香りも味も濃厚なだんご汁。実は塩田は和泉式部の故郷なのですが、式部が塩田から都へ旅立つ時に、このうったち汁で村人たちからもてなしを受けたと言い伝えがあるそうです。うまか陶スタッフも食べたことがありますが、まろやかで濃厚な味はクセになりそうです。
・お問合わせはこちら:塩田町商工会 電話09546-6-2555