トップ >> おすすめ展覧会 >> ノリタケ食器(ディナーウェア)デザインの変遷
2009 おすすめ展覧会
−全国美術館で開催のやきもの関連展覧会−
ノリタケ食器(ディナーウェア)デザインの変遷
―昭和30年代から現在まで―
<会期>平成21年3月31日(火)〜平成22年3月28日(日)
 ノリタケの歴史は、幕末の動乱の中で森村市左衛門という一人の青年が「海外貿易」を志したときから始まりました。市左衛門は、1876(明治9)年に森村組を創業、米国へ弟の豊(とよ)を送り出し、ニューヨークに「モリムラブラザーズ」を設立して骨董品や雑貨の輸出を始めました。その後、瀬戸で作らせた生地に専属の画付工場で画柄を付けた焼き物の輸出へと特化していきましたが、初期の頃はファンシーウェアと呼ばれる花瓶や飾り皿などが中心でした。やがて、欧米の家庭で使われる洋食器(ディナーウェア)に着目、輸出事業の将来を見据えて、日本でこれを製造して輸出することを決意します。そして1904(明治37)年、愛知郡鷹場村大字則武(現在の名古屋市西区則武新町)に日本陶器合名会社を創立、ヨーロッパから導入した近代的な設備を備えた陶磁器製造工場を建設してディナーウェアの製造を開始しました。しかし、ディナーウェアに不可欠な25cmディナー皿の製造は困難を極めました。10年にわたる試行錯誤の末、1913(大正3)年、「白色硬質磁器」によるディナー皿が完成し、翌1914年、日本初のディナーセット20組が米国へ出荷されました。この後、白色硬質磁器ディナーセットの輸出は飛躍的に増え、地名に由来する「ノリタケチャイナ」の名をもって、世界中へ広がっていきました。
 輸出の拡大とともに、ディナーセット用に多くの画柄が制作され、ノリタケスタイルの画柄も確立されました。その後ノリタケは、「ボーンチャイナ」の開発にも取り組み、1932(昭和7)年、日本で初めて製造に成功しました。太平洋戦争中はボーンチャイナ製造を除き食器製造は中断しましたが、戦後、いち早く製造を再開しました。1960年代の初めには温かみのある「酸化炎焼成磁器」(アイボリーチャイナ)や画付けの新技術、日常使いに適した「ストーン(b器)」素材の開発が進みました。また、電子レンジや食器洗浄器の普及など、生活スタイルの変化に対応した耐熱強化磁器素材の開発などを次々と進め、一般家庭用から業務用に至るまでたくさんの洋食器を世に送り出してきました。」
 今回の企画展示では、東京オリンピックの開催、高速道路や東海道新幹線の開通などを背景として日本経済が目覚しく発展する中で、われわれ日本人の生活が欧米化し、2LDKやダイニングキッチン、洋食メニューの普及や頒布会形式の食器販売を通じて、洋食器が一般家庭で身近になった昭和30年代後半(1961年以降)から、創立100周年を迎えた現在にいたるまで、ノリタケ洋食器の画柄デザインの移り変わりをご覧いただきます。

会場 ノリタケミュージアム(ノリタケの森クラフトセンター内)
住所 名古屋市西区則武新町3丁目1-36
電話 052-561-7114(代)
入館料 (クラフトセンター):
大人及び学生500円/高校生300円(団体割り引き有り)
中学生以下の方、無料。
障害者手帳をお持ちの方、無料。障害者手帳をお持ちの方1名につき介助の方1名無料。
65歳以上の方、年齢のわかる証明書のご提示により無料。
開館時間 10:00〜17:00
URL http://www.noritake.co.jp/mori/
交通 地下鉄東山線「亀島」駅下車徒歩5分
JR名古屋駅〜徒歩15分、名鉄栄生駅〜徒歩15分
Copyright(C)2002 Fukuhaku Printing CO.,LTD
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます