美濃地方には、多数の古窯跡群が点在しており、土岐津町誌によると多治見市には386基、土岐市154基、瑞浪市10基、笠原町11基の窯跡が確認されております。
今回の企画展は、窯シリーズ第3弾として「隠居東窯―陶片展―」を展示致しております。隠居東窯は土岐市泉町久尻の隠居山に5,6箇所所在する窯の一つであり、17世紀前期に焼成された窯です。織部製品が焼かれ、青織部・志野織部・赤織部の釉薬が施された向付や碗・水注などが作られました。織部焼の形状や文様は、多種多様となっており今までの常識を破り、独自の発展を成し遂げた魅力あるやきものです。
展示を通して、現代にも受け継がれている織部焼の魅力を再認識するとともに、その技法や伝統を多くの方々にご鑑賞頂ければ幸甚です。
なお、展示資料は加藤慎一氏から当館に寄贈されたものです。
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