今回の企画展は、小皿シリーズPartU『17世紀前期 織部の小皿』と題して元屋敷窯(土岐市泉町久尻)をはじめとする各窯で焼成された志野織部や総織部などの織部焼の小皿を取り上げております。古来より小皿は茶碗と共に私達の食生活に欠かすことのできないものとして受け継がれてきました。料理を取り分ける器として、また盛られた料理を引きたてる役割も担っています。
織部焼の形状と文様の変化は、実に千変万化であり多種多様に亘っています。その表現感覚の新鮮さは17世紀前期に、よくこれだけの新機軸を出したものとつくづく織部の力量とその思い切りに感嘆するものであります。独自の発展を成し遂げ、現代にも脈々と受け継がれている織部焼を再確認すると共にその技法や伝統を多くの方々にご鑑賞頂ければ幸甚です。
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