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黒釉龍文甕
(こくゆうりゅうもんかめ) |
薩摩(苗代川窯) Satsuma
鹿児島県 Kagoshima prefecture
17世紀後半
口径26.8 高30.3 底径17.0
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「あまざけはんずー」と親しまれる甘酒貯蔵用の甕。薩摩の民陶雑器を総称して「黒もの」といい、一般に素朴な黒釉をかけ、装飾も簡素な作りが多い。型で抜いた粘土を器の表面に貼り付ける貼花文で、甕を一めぐりする龍を表し、ほかは粘土紐を貼り付け、竹管や指で押して装飾する。欧米でマルタバン・ウェアと呼ばれる東南アジアの陶器甕に、こうした龍の貼り付け文の装飾がみられる。底部は無釉で貝目痕が残る。 |
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