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やきものの販売不振が伝えられて久しくなります。業界全体としては「ライフスタイルの提案」という言葉が盛んに強調されているようです。しかし、実際に食器売り場をのぞいてみると、「これがほしい!」と思える器が少なすぎ、展示されているテーブルコーディネートが日常の食卓とかけ離れた印象を与えてしまっているようです。
佐賀でも、やきものの一大産地である有田焼・伊万里焼の不振は深刻のようです。100周年の節目であった昨年の有田陶器市には期間中130万人、そして今年も100万強のやきものファンの人々が有田に来られたのですが、販売額は厳しい数字であったようです。
うまか陶でもこれらのイベントを取材し、実際に購入してみて肌身に感じることは、客層の変化とニーズの変化。そしてデフレスパイラルといわれるような出口の見えない産地の苦悩が見えてきます。更に最近の消費意欲の低下が原因してか、秋の有田のちゃわん祭やべんじゃら祭、伊万里の秋の藩窯祭では器を買っている人が目に見えて少なく、取材のカメラが重たく感じてしまうほどでした。
この不振から何とか脱却しようと、伊万里・有田焼産地再生プロジェクト事業が三ヵ年事業として始動しています。この事業のコンセプトは「人づくり」。ものづくりから販売・経営に携わる各層の人材育成を目的とし、個人の意識改革〜競争力の強化〜産地再生というシナリオが描かれています。
事業内容としては、佐賀県内の伊万里・有田焼の産地である2市5町(伊万里市、武雄市、有田町、西有田町、山内町、嬉野町、塩田町)と11の産地団体等が参画し、次のような事業が計画されています。
1、 キャリア形成コンサルティング事業
キャリア開発につながるきっかけづくりや、ヒント・アイデアとの出会いの場を創出するグループ演習。
2、 デザイン力向上教育訓練事業
食にまつわる最新情報から将来マーケットに求められる新しい食器の開発。環境・社会・文化的要件を理解しながら、その文脈にあったデザインを研究・試作。
3、 販売交渉力向上教育訓練事業
有田内の情報収集と市場のコアリーダーとのディスカッションを通して、有田焼のイメージや使い方、選定のポイントなどの意見交換をしながら販売マニュアルを作成。
4、 産地プロデューサー人材育成事業
専門家を招聘し、産地全体をプロデュースする人材を育成・研修
5、 雇用確保・促進等専門などアドバイザー派遣
産地内の企業経営・雇用について専門店なアドバイスや助言をする事業
6、 合同就職面談会
などの事業がそれぞれにワーキンググループを作って研究・開発を行ったり、講演・勉強会が開催される予定です。
これらの事業には陶磁器業に携わっている方だけでなく、これから陶磁器業界で働きたい方も参加できるそうなので、希望される方は下記の連絡先にお申込ください。
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うまか陶としても、いい商品が産まれてくることは大いに歓迎するところですので、機会があるごとに取材し、読者の皆さんに紹介していきたいと思います。
お問合せ
伊万里・有田焼産地再生プロジェクト推進協議会
佐賀県西松浦郡有田町中部丙954番地9 大有田焼振興協同組合内
担当 鐘ヶ江・渕野
電話0955−43−2121 FAX0955−43−2100
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取材協力:大有田焼振興協同組合
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