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トップ >> やきものコラムセラミック九州 >> vol.6 蛍手(ほたるで) |
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![]() しかしこうした伝世品は少なく、特殊技法として一部で珍重される程度の生産量と思われる。明治8年(1875)に有田の名工深海竹治(ふかうみたけじ)が、含珠焼(がんじゅやき)とよばれる蛍手の技法を発明したとされるが、その製品は今日見い出せない。明治20年(1887)には小田志(こたじ)(佐賀県武雄市)の樋口治実(ひぐちはるざね)が蛍手の技法で特許をとっているが、横浜の宮川香山と明治26年ごろから特許侵害の件で争っている。樋口の含珠焼は中国の蛍手よりも精巧と賞され、透文は一般の蛍手よりやや大きく、時に透文花弁の中にさらに模様を浮かべるものもある。 写真は花が蛍手による透文で、その部分だけ他よりわずかに盛り上がっている。小田志の含珠焼は、ひずみや割れなどで不良品が出やすく、大正期には廃止された。 (鈴田由紀夫)
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