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                  | Vol.33 | 
                 
                
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                  家康暗殺 謎の織部茶碗 
                  (いえやすあんさつ) 
                  ■発行所 
                  祥伝社 
                  ■著者 
                  森 真沙子(もりまさこ) 
                  ■定価 
                  1,400円 
                  ■ジャンル 
                  歴史推理小説 | 
                 
                
                  
                   
                  「消された美と真相」に大胆に挑む推理傑作!冤罪か?事実だったのか?なぜ歴史から抹殺されたのか?【古田織部】戦国大名にして利休没後の第一の茶人。織部焼の創始者として知られる。 
                  (カバー広告より) 
                   
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                   古田織部。言わずと知れた織部焼の創始者である彼は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と続く戦国の世を武将として生き抜く傍らで、利休亡き後、利休の後継者として茶の湯で活躍した茶人でもあります。 
                  独創的で奇抜な形は織部自らがプロデュースしたといわれ、桃山時代に一世を風靡しますが、家康に切腹を命ぜられ自害してからは、織部焼自体も次第に茶陶の表舞台から消えていきます。 
                   家康が織部に切腹を命じるきっかけとなった、家康暗殺計画の真相は果たしてどうだったのでしょうか? 
                   
                   小説は、主人公の槙村代助が、家庭教師先の生徒だった彩子とともに、織部切腹の謎に迫ろうと、織部の研究を始めるところからスタートします。織部はなぜ切腹しなければならなかったのか?という問いかけは、彩子の恋人であった有泉の、事故死の真相に迫るための鍵でもあったのです。 
                   
                   代助と彩子の会話を通して語られる織部研究の講義内容は、まるで古田織部の伝記を読んでいるかのように、私たち読者を惹き付け、織部の数奇な半生のおおまかなことを知ることが出来ます。幕藩体制が強固となる家康の時代、宗教・文化・芸術の統制がいよいよ激しくなっていく中で、しだいに行き場を失っていく織部の心境が、実感をもって見事に描かれています。 
                   
                   戦国時代に関心のある方はもちろんのこと、古田織部についてまったく知らない方でも、興味を持って読み進めることのできる作品です。 
                   
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