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骨董屋征次郎手控
(こっとうやせいじろうてびかえ)
■発行所
実業之日本社
■著者
火坂雅志(ひさかまさし)
■定価
1800円
■ジャンル
時代小説 |
幕末騒乱の京の町を奔る闇の骨董鑑定人
若くして目利きと評判の男が世俗を騒がす
真贋事件を解決する傑作骨董時代小説(帯広告より)
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舞台は幕末期。骨董屋を営む征次郎が骨董品に絡んだ様々な事件に巻き込まれます。しかし鋭い鑑定力と機敏な行動で事件を解決していくお話です。
ある日征次郎の周囲の骨董屋で、中国宋代の青白磁「影青(いんちん)」の水注ばかりが盗まれる事件が起こります。「骨董は、人を魔道に踏み込ませることがある…」と心配していた征次郎の店も他に高価な品があるにもかかわらず、影青の水注だけが盗まれてしまいます。一体犯人はだれ?何の目的で影青だけを狙うのか?
時代小説ということですが、文体は平易でスピード感のある展開なので一気に読み進めることができます。登場する骨董品も陶磁器が多く、「伊万里」「古久谷」などの言葉がでてくると陶磁器ファンとしてはワクワクしてしまいます。また征次郎が鑑定する描写を読んでいると「そのやきもの見てみたい!」とついつい思ってしまいます。著者の火坂雅志さんも古陶磁マニアなのだそうです。表紙の蛸唐草の瓶も陶磁器ファンの好奇心をそそります。
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