「メイキング・オブ・ザ・柴田コレクション展パート8」―その2―

大体の位置が確認できた後、細かい修正をされます。実際に見た時の角度を考えながら、向きをかえたり、展示台を追加して高さをかえたりと大忙し。資料的に高台裏なども見えるよう、ひっくり返して配置される作品もあります。
会場では、学芸員さん以外の人も働いています。こちらは清掃専門の業者さん。お客様を気持ちよく迎えるために、小さなゴミまでお掃除されます。
展示台の移動に伴って、急遽床を部分的に塗り替え作業。周囲の床との色合いなども考えて作業されているとのことです。

こちらは会場のサイン関係を施工する業者の人。大きなサイズのサインなので、会場に道具を直接持ち込み、その場で組み立てをします。会場内の看板も同じくその場で組み立て。だんだんと会場の雰囲気が華やかになっていきます。
展示が済んだところにも、まだ最初に登場した作品写真と番号札が置いてありますが、この後さらに学芸員さんと専門業者さんによって、作品位置の確認がなされます。作品が正面を向いているか、番号と作品に間違いはないか、正しくキャプションが設置されているかと、細かくチェックされます。

こちらは発砲スチロールを使って何かを製作中。大きな発砲スチロールの塊を、展示作品のサイズにあわせてカッティング。そして展示台に動かないよう打ち付けて…。
そうこれは重さのある作品などを立てて展示するための、補助道具だったのです。
展示が終了したところは、テープを使って、なにやらペタペタ?聞くと、展示台のゴミを取っているところだとか。広い会場の全部をこうして丁寧に手で作業されているので、時間も結構かかります。
展示位置、展示品の確認が済んだところは、ライティングシミュレーション。どの角度でライトを当てれば作品がよりよく鑑賞できるか工夫されています。
受け付け付近もちゃくちゃくと準備がすすめられます。初日はたくさんの来場者が見込まれるため、臨時の受付を設け、図録などを準備。受付嬢の方たちも、販売グッズを確認したり、ディスプレイを整えたり。
 今回準備中の美術館をはじめて見学させていただきましたが、様々な方によって展覧会がつくりあげられていくのがわかりました。細かい作業が多いのですが、すべては「よりよく、より楽しく作品鑑賞をしていただくため」。こういった方々の熱い思いによって、私達が楽しく素敵な鑑賞時間を過ごすことができるんですね!

その1へ