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ザ・コレクション 小さな名品「そば猪口」
《その1》
 現在「そば猪口(ちょく)」と呼ばれているのは、口径5cmから8cm位のコップ形の器です。この形の器は江戸時代から見られますがさまざまな用途に使われていました。幕末期の風俗を表した「守貞漫稿(もりさだまんこう)」には蕎麦を蕎麦汁に漬けて食べる際にこのような形の器を用いたことが記載されています。
 もともとは、料理を入れる器だったのが、麺類の普及にともなってつけ汁用の器としての用途が代表的なものとなっていったのでしょう。「そば猪口」は肥前地区でつくられた染付の磁器製のものが圧倒的に多く、ここでは時代を追いながら「そば猪口」の変遷をご紹介します。
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